看護師の転職求人の選び方!見るべきポイント
看護師の方が転職を考えたとき病院やクリニック、介護施設など多種多様な求人情報を目にして、どれを選べばよいか迷ってしまうことがあるかもしれません。転職する場合できれば前職より給料や待遇がよい、人間関係のよいところなどを選びたい方が多いかもしれません。今回は、自分に適した求人の選び方について解説します!
① どのような場所で働きたいかを考える
看護師の方が活躍できる場所は病院や介護施設などのほかにも、様々な場所があります。それぞれのメリット・デメリットをご紹介するので、迷ったときの参考にご活用ください。
公的病院
国公立病院や赤十字、労災病院などの病院を指します。
メリット
- 組織体制が整備されている
- 給与が高めで福利厚生が手厚い
- 教育体制やマニュアルが整備されている
- 看護のレベルが高め
デメリット
- 採用の競争率が高い
- 高いレベルの仕事を求められる
- 委員会や勉強会などの負担がある
- 公務員として採用される場合、副職禁止や失業保険の支給対象外などの制約がある
民間病院
医療法人や個人の医師が経営する病院です。経営状態により病院ごとに格差があります。
メリット
- 小規模の病院だとアットホーム
- 公的病院と比較すると仕事がハードではない
- 委員会や勉強会などの負担がない場合が多い
デメリット
- 公的病院よりは給与が安い可能性がある
- 経営者、院長の意向により給与や待遇が変動することがある
- 病院によっては看護のレベルが低い
美容クリニック
美容整形や注射、脱毛といった美容医療をおこなうクリニックのことです。
メリット
- 給与が高めでインセンティブ(報奨金)がある場合も
- 日勤のみで残業が少なめ
- 社員割引など特別価格で施術を受けられる場合がある
デメリット
- 土日祝日は休めない場合が多い
- 営業ノルマやクレーム対応に追われる場合も
- 悪質なクリニックも存在する
介護施設
介護老人保健施設や有料老人ホーム・特別用語老人ホームなどがあります。
メリット
- 医療処置が少なく楽
- 病院よりハードではない
デメリット
- 施設により環境が劣悪な可能性がある
- 医療措置や看護技術の成長が難しい
- 看護師の数が少ないため指導や相談を受けにくい
学校看護師
保育園や幼稚園、学校でのケガや急病に対応する看護師です。
メリット
- 日勤のみで残業が少なめ
- 病院よりハードではない
デメリット
- 一人だけで常駐の可能性もあり責任が重い
- 保育士の補助的な仕事も任される場合がある
② 求人情報を正しく読み取る
求人情報に書かれている言葉の意味や内容について解説します!
給与から年収をチェックする
求人の給与欄には「月給◯万円」というように記載されることが一般的です。しかし、給与アップを目指すのであれば、月給ではなく基本給を知っておくことが重要です。そもそも、月給=基本給+各種手当となっています。さらに賞与=基本給の◯ヶ月分、また各種手当も基本給をベースに計算されるので、基本給を把握することで本当の収入・年収が分かります。
看護師の平均年収は480万円前後といわれ、看護師長レベルだと800万円台にもなるようです。より給与アップを目指すのであれば、ややハードな職場やスキルアップを目指す選択肢もあるかもしれません。
勤務形態をチェックする
施設によりシフト体制は異なりますが、多くの場合は2交代制(日勤・夜勤)か3交代制(日勤・準夜勤・深夜勤)となっています。2交代制だと勤務時間が長い代わりに、シフトが単純なので生活リズムを整えやすいというメリットがあります。3交代制は勤務時間が短い代わりにシフト間が短いので、疲れを感じる場合もあるようです。
人によってどちらのシフト体制のほうが働きやすいかも変わってくるので、求人情報で勤務形態をチェックしておき、自分に合っているかを考えるとよいでしょう。
年間休日をチェックする
「完全週休2日制」と「週休2日制」は違います。まず「完全週休2日」は、かならず毎週2日休むことができる制度です。しかし、「週休2日」は「2日休める週が月1回以上ある」という意味です。その為、毎週2日休めると勘違いして「週休2日制」の職場を選ぶと、予想以上に休みが少ない可能性があります。それを防ぐためには「年間休日数」を確認しておくのがおすすめです。
また、求人によって「4週8休」という書き方をする場合もあります。これは「4週間で合計8日休める」という意味ですが、週によって休みが1日、3日と違うことがあるので、こちらも注意が必要です。
アピールポイントをチェックする
求人情報には「残業が少なめ」「お子様がいる方も働きやすい」などアピールポイントを書いていることがあります。しかし、その根拠は何なのかを知ることが重要です。実際は、制度が整っていないということもあります。そこで、具体的にどのような部分からそれをアピールしているのか、事実なのか、以下の部分をチェックしましょう。
残業が少なめ
- 実際に月の残業時間はどのくらいか?
- 病棟ごとの残業時間の平均
幼いお子様がいる方も働きやすい
- 託児所は利用できるのか?
有給が取りやすい
- 実際の有給消化率はどのくらいか?
- 病棟ごとの有給消化率
教育制度が充実
- 具体的にどのような教育を実施しているのか?
③ 気になった病院や施設を調べる
病院や施設の規模、看護師の人数を見ると、仕事内容や忙しさなどが分かります。気になる求人があればその病院や施設についてネットで調べたり、実際に足を運んだりしてみてください。
規模をチェックする
たとえば、規模が大きい病院はさまざまなスキルを学べるでしょう。しかし、入院患者が多いと夜勤が多く、肉体的にハードな可能性があります。その点、入院施設のない小規模な病院であれば夜勤がなく、日勤だけという特長があります。このような部分にも着目して、どのような職場がよいか理想像を具体化してみてください。
有給消化率や離職率を調べる
しっかり有給が取れる職場であることも重要でしょう。また、離職率を知ることで激務の職場かどうか、人手不足ではないか、などが分かります。このような数字は直接聞くか、求人を紹介された施設や転職サイトのエージェントなどに確認すると良いでしょう。
実際に患者として利用する
人間関係の良好な職場を探している、という方も多いことでしょう。このような職場を見つけるには、やはり実際に見たり、働いている人に話を聞いたりして調べるしかありません。患者として利用する、もしくは面接のときに以下のような部分をチェックしてみてください。その病院・施設の雰囲気やスタッフの態度などが見えてくることでしょう。
- 看護師の話し方や電話対応は親切か?
- 患者さんはリラックスできているか、看護師さんと仲がよさそうか
- 若手の看護師さんがリラックスして働けている様子か?
- トイレやナースステーションなどは清潔で整っているか?